走査型オシロ
オシロスコープとスキャナースコープの違い
オシロスコープの観測例

この波形は、パルス信号は周期が正確で無い為、立下り部分が重なって観測されています。
一般に物理現象は周期性が正確で無い事が多いのですが、どのような原因が起因して周期が乱れているのか、オシロスコープでは知ることができません。
一般に、この波形となる原因を把握しようとしてスペアナ(スペクトルアナライザ)など、たの方法を頼る事となるでしょう。
スキャナースコープの観測例
しかし走査させると、どのような原因で観測波形が交錯しているのかを、一目瞭然と観る事ができます。

この波形には、広域成分が混在している為、波形全体に広域成分で波打っている事が観測されています。
オシロスコープの観測では、単に波形が太く観測されるだけで、その原因はわかりません。
混入している広域成分は、周期性がある事が観測されています。

また左の観測波形は、立下り部分の走査をもう少しずらせたもので、走査型オシロスコープでは、自在に「ずらせる」量を変更できるため、交錯部分を拡大して詳しく観測できます。
例えばこの観測は、パルス計数のミスとなる原因を把握するときに役立てるでしょう。

左の観測波形は、いわゆる正弦波でパルス変調した観測例です。
このパルス波形も、オシロスコープでは、単に立下り部分が交錯して観測されるだけで、どのような波形が混在しているのか知る事はできません。

左の観測波形は、いわゆるノコギリ波でパルス変調した観測例です。
観測波形を観ると、ノコギリ波は5周期毎に繰り返している事が分かります。

この波形は、ポリゴンミラーなど回転体の回転ムラを観測するために、反射波を観測したものです。
不規則な回転ムラが見られ、十分に回転制御が行われていないといえるでしょう。
スキャナースコープは、オシロスコープの観測波形と異なり、波形を走査することによって、波形の性質の情報を更に詳しく手に入れる事ができる事を、大きな特徴としています。